秋旅 〜タイ編③〜

目が覚めると雨は上がっていた。

本来なら今日はプーカドゥンに登山の予定だったが、残念ながらその予定もなくなってしまった。

宿を出て朝食を求めて少し歩いてみる。

朝のバンコク。雨上がり。

 

街は朝から賑わっている。平日なので仕事に出かけるであろう人も多くみかけた。

歩きながら考えてた事はお腹へったな、ということと、今日一日をどう過ごそうかという事。早くも一番大きな目的がなくなってるからね。

ただ、実は僕にはプーカドゥン登山の他にもう一つ行きたいとこがあった。そう、タイと言えばアユタヤ遺跡。

出発前からアユタヤ遺跡へはどこかのタイミングで行こうかな〜と考えていたのでちょうどいいではないか。

どうやら電車でいけるみたいだ。なんならアユタヤ遺跡の近くで今日は泊まってもいい。

よし、朝飯がてら予定を練ろう。

トーストとコーヒーのセットを注文。こういったお店はだいたいwifiが入るので食べながらネットとガイドブックを駆使してアユタヤへの行き方を調べる。(普通は多分日本で事前に調べると思う)

ふむふむ。これ、電車で行けるな。まずはトゥクトゥクで最寄りの駅、フランポーン駅まで行って、そこからアユタヤ駅まで行き、後はバスかなんかでどうにかなるだろう。向こうでトゥクトゥクかタクシーをチャーターしてもいいし。

すぐそこにいたトゥクトゥクの運転手さんに声をかける。

「フランポーン駅までいきたいんだけど」

「アユタヤに行くの?」

「そう、電車でね。」

なぜか運転手さんが困り顔に。

「無理無理。今日は電車になんか乗れない」多分こんな事を言っている。

いやいや、なんでよ。訳が分からずwhy?を繰り返す。

何やら説明めいた事を言ってくるが僕はそれが何を言っているのか分からず首をかしげていた。

「とにかく行けないからとりあえずツアー会社へ行こう。トゥクトゥクで連れて行くから」

ははーん。なるほど。

なんだかんだと上手い事言ってツアー会社に連れて行き僕がツアーを申し込んだらいくらか紹介料がもらえるって寸法だな。読めたぞ。

その手には乗らない。こちとら勝手に一人で気ままにアユタヤも見て回りたいんだ。

この人はツアー会社に連れて行く事しか考えていないらしいので、別の場所に移動しまた声をかける。

しかし彼も同様の事を言う。

だめだ。どうなってるんだ。

さらに声をかけるとやはり同じ。何で駅までくらい言ってくれないんだろう。

もうちょっとめんどくさくなってまあ、もういいからとにかく駅に行ってくれよ、と強く言い続ける。

お互い噛み合ない会話を繰り返したあげく、なんだかうやむやなままで?アユタヤ?オーケー?みたいな話になって結局トゥクトゥクに乗る事になってしまった。とにかく駅にいこう。

着いた先は・・・ツアー会社。ほらな。やっぱり。

それでもせっかくなんで一応中に入ってみることに。

アユタヤにいきたいんだ、と言うとプランを出してきた。1200バーツ。約4000円。

これが高いか安いかは分からないけどおそらくトゥクトゥクの運転手が連れてきたところだからこれはぼったくりだろう。

やっぱいいです、とツアー会社を乱暴に出て歩きさる。

それからまた何人かに声をかけたが、皆同様に電車ではアユタヤに行けない、ツアー会社に行くよと言う。

うん?さすがにどうゆう事だ。これはホントに電車で行けないのか?

ある運転手さんが「ニュースを見ていないのか?」というような事を言う。

もちろん見ているわけがない。部屋にテレビもなかったし。

運転手さんは自分のスマホを取り出しなにやら操作をして僕に画面を見せてくる。何かのニュースページ。

そこには雨の中、ずぶぬれになりながらもお祈り?を行う人の写真が写っていた。

あっ、これはもしかして。この時点で僕はすだいたい察した。

昨夜走るトゥクトゥクからものすごい数の喪服の人たちが並んでいるのを見ていたのだ。

今月、10月がプミポン・前タイ国王のお葬式の月だとは聞いていた。葬儀自体は25日からだと聞いていたので支障はないだろうと思っていたが、どうやらそれ以前の日でも何かがあったのだろう。多くの方が王宮に集まるらしい。

どうやら、今はその参列のためにタイの国中からめちゃくちゃ多くの人がここ、バンコクに集まってくるようだ。

そのため電車も既に予約が埋まっているのか、単純に常に満員なのか観光客が乗れるような状態じゃない、だからツアー会社から出る車から行くしか方法は無い、という事らしい。

さすがにこれだけ皆が同じ事を行ってくるという事はきっと本当にそうなんだろう。

トゥクトゥクの運転手さん疑ってごめんなさい。

となるとツアー会社からでしかアユタヤにいけそうにないのか。

ツアーってやっぱりちょっと抵抗があって。旗を持ったガイドさんの後に着いてぞろぞろ歩くのもなんだかだし、何より時間が決まっているのが辛い。

自分的に飛ばしたいところもゆっくり時間をかけて見たいところもあるはずなんだけど、ツアーだとそれが叶わない。

しかし、背に腹は代えられない。

カオサン通りをざっと歩くだけでも4、5件はツアーの看板が目に入る。

扱っているツアー内容はどこも同じなので適当に飛び込みアユタヤに行きたいという事を告げる。今の時間は11時。

今すぐにでも行きたい気持ちだったのだけど、当日いきなりはやはり無理との事。

明日の朝7時にこのお店の前に迎えの車が来るからそれでツアーに行くと。7時か。早いな。

値段は500バーツ。安っ。さっきのツアー会社が提示してきた1200バーツはなんだったんだ。いくらなんでもちょっとぼったくり過ぎじゃない?

今日の午後からいきなり参加できるツアーはないの?と聞いてみるがノーと冷たく首を振られるばかり。

まあ、なんにせよこれでアユタヤには行ける。

ひと安心だが、これから午後をどうしよう。

地球の歩き方を広げてめぼしい観光スポットを探す。

おっ、このワットポーってところはなんか良さそうだぞ。でかい寝釈迦仏があるらしい。

地図で見るとふむ、ここから歩いて行けそうだな。決まり。

ゆるゆると街を歩きながらワットポーを目指す事にした。

それにしても暑い。日差しがじりじりと肌を焼いてくるのがわかる。湿気も多いので汗がじわじわとTシャツを湿らす。

 
いたるところに大なり小なりお寺はある。

軒先から魚に餌をあげているのが見える。

道を見違えまくって、さらには国王の葬儀の影響で通行止めになっている道がけっこうあって遠回りをよぎなくされる。

この道いっぱいに喪服の方が並んでいる。この列がずっと続いている。
よっぽど国王様は慕われていたんだな。
リードすら付いていない感じだけどいつもの事なんだろう。澄まし顔で後ろに乗っていた。
歩いているとトゥクトゥクにはこれでもかというくらい話かけられる。

「今の時間、ワットポーはタイ人しか入れないよー。14時からでないと観光客は入れないんだ。今13時前だからちょうど一時間で河を船でクルーズでもどう?」

そんな事も言ってくる。そうか、14時からでないと入れないのか。だっったら時間つぶしにクルーズもいいかな、なんて思い、値段を聞いてみるとべらぼうに高い。じゃあいいや。

そしてやっとワットポーに到着。

今の時間は13時30分。あれ?全然観光客も入れるじゃん。

あとで調べたら、この何時からしかワットポーには入れないからその間クルーズはどう?って言うのはまあ、ぼったくりの常套句らしい。

豪華絢爛の装飾。

模型があった。これが全体図らしい。広い。

寝釈迦仏。でかい。実家でテレビ見てるときみたい。

足の裏も圧巻。この仏像、どのくらい大きいかというと、
この通路分の長さがある。その長さなんと46mだそう。
この右に並んでいる鉢は108つある。煩悩の数。
捨てれるもんなら捨てたいんだけどな。煩悩とやら。
ワットポーを出てまだ昼飯を食べていないことに気づく。
いや、ほんと何食べても美味しい。
食後の運動もかねてあてもなく歩き続ける。
やがて観光客の姿がどんどん減っていき、地元の人しかいないような通りにでる。ちなみに今自分がどこにいるのかは分かっていない。
人気のない路地に入るときはちょっと怖い。
この通りは花やさんばかり。国王の葬儀の時期なので仏花の準備で忙しそうだった。
ここは電化製品をうっているお店ばかりが並ぶ。多分秋葉原みたいな感じ。なぜかみんな路上で電化製品を修理をしている。
そこは果物とか食べ物を並べるテーブルでは・・・。

それにしてもやはり暑い。この熱気にばててかなり喉が乾いていた。

セブンイレブンでセルフドリンク形式のカップを買う。コーラなどのジュースをドリンクサーバーから自分で入れるタイプだ。

Lサイズのカップを買い、アイスコーヒーと氷をたっぷり。店の外で一飲み。あー生き返・・・らない。

思わずむせる。甘い。

そうかこの国もデフォルトで甘いんだ。すっかり忘れてた。

うう、普段ブラック党だから甘いのむっちゃきつい。しかもLサイズにした数分前の自分を恨む。

迷いながらも歩き回ってやっとカオサン通りに戻ってきた時にはすでに夕方だった。

そろそろ今日の寝床を確保しなくては。

明日朝の7時集合か。早いな。

ということで集合場所から20メートルも離れていないゲストハウスにした。ここはシャワー・トイレは共同だがお湯が出た。

夜は屋台でパッタイ(韻ふんでる)

主にツイッターにいます→@kenihare 無言フォロー嬉しいです。


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