『イントゥ・ザ・ワイルド』という映画を見た

投稿者:

久しぶりにDVDを借りて映画を見た。素晴らしかったので書いておこう。

「荒野へ」というノンフィクション小説が原作。

その原作に心動かされ、10年の歳月をかけて映画化の権利を得たショーン・ペンが監督なのがこの映画だ。
僕は俳優さんとか全く詳しくないので知らなかったのだが以前「LIFE!」という映画を見て、ベン・ステイラーと、カメラマン役だったショーン・ペンが大好きになったので見たくなったというのも理由のひとつ。

ネットを見ていて誰かがこの映画の事を書いているのを読んですぐTSUTAYAへ借りに行ったのだ。

 

あらすじは裕福な家庭に育ち、有名な大学を卒業した主人公、クリスはこれからさらにハーバード大学のロースクールに進学する事が決まっていた。順調なエリートコースを歩んでいこうとしている。

しかし、成功はしているが、妻に対してのDVをしていたり、別に妻がいたりとややこしい両親への反発や社会への違和感などから抜け出したくてある日、持っているすべてを捨て、名前までも変えてアラスカをめざし旅に出る…。

映画としては派手なアクションや事件などは基本的に起こらず、クリスの二年間の軌跡や出会う人々との人間ドラマを交えて追われていきます。

その旅で様々な人と出会い、色々な経験をしていく訳です。ヒッピーの夫婦。クリスに惹かれる16歳の女の子。農場の経営者。頑固なおじいさん。その人々とのエピソードはどれも暖かかったり、切なかったり。

個人的に特に印象に残っているのは頑固なおじいさんとのやりとりの部分。

初めておじいさんに出会ったとき、クリスはおじいさんを小高い丘の上に誘う。上まであがると素晴らしい景色が見えるから。頑固なおじいさんはそれを当然拒否。

しかし、おじいさんとの交流を深め、あるときクリスはおじいさんを挑発により山に登らせる事に成功します。一人で頑固に籠っているおじいさんに対して「外の世界に出よう」と呼びかけ、それにおじいさんも反応するのです。

変化を恐れず進もう、外に出よう、という結構分かりやすい感じのエピソードなんだけど、この後のクリスを養子にしようとすっごい勇気を出して言うおじいさんの名演にちょっと心うたれたりします。

あと、やはり映像美は素晴らしい。海や川、荒野など自然の風景は見るだけで癒されるし、同時に過酷さや厳しさなんかもしっかり伝わってくる。

この映画を見ていて感じたのは価値観というキーワード。いわゆるほぼ成功するであろう未来が約束された主人公がそのすべてを捨て、旅に出る。
そんなバカな事をして勿体ない。というのが普通の価値観、感覚ではないだろうか。

これがフィクションであればありがちかもしれないが、しかし、元の話はノンフィクションなのだ。

実際にこれを行った若者がいるという現実に心のどこかでそんな生活が羨ましい、思い切った行動を取った主人公に対して嫉妬に近いような気持ちもわき上がってくるのも事実。

若者の青臭い青春ロードムービーと片付けてしまえばそれまでだが、それだけではすまない衝動のようなものが感じられるはずだ。それを感じられるだけでも見る価値はあると思う。

主人公は旅の中でノートに様々な言葉を記していく。一番最後に

Happiness is only real when shared
(幸福が現実となるのは 、それを誰かと分かち合った時)

この言葉を残しますが、ちょっと皮肉なラストになっているかも知れません。

主にツイッターにいます→@kenihare 無言フォロー嬉しいです。