ドッジボールクラブの話

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なぜ大人はドッジボールをやらないのか。

小学生の時に誰しもやった事があると思うのだが、なぜ中学生になるとピシャリと誰もやらなくなるのか。

ドッジボールって球技の中でもかなり完成されたスポーツだと思う。ルールもしっかりしてるし、もっと大人もガチでやればいいのに。プロリーグとかあればいいのに。あれかな。見ていてちょっと地味なのかな。

プロがあってムキムキに鍛えた人ならスピード150kmくらいの弾が投げれそう。

普遍的な子供のスポーツだと思うが、僕が小学生の時に強いブームがあった。要因はコロコロコミックで連載していたドッジ弾平というマンガのせいだと思う。

内容はあんまり覚えてないんだが、スタートのシーンだけははっきり覚えている。

小学校の入学式の日。弾平はおじいちゃんの墓石になぜかおもいっきしボールを投げて墓石をズドーンと倒すのだ。

子供ながらに凄いインパクトだった。自分のおじいちゃんの墓石にボールをぶつけるという行為。そしてその墓石の下から形見?のドッジボールでてくるなんてそれも凄い。弾平が墓石を破壊できるくらい成長(6歳)したという事であるが冷静に考えるとあまりにも衝撃的すぎやしないか。

話が逸れた。

そのドッジ弾平の影響でブームに乗っていた僕ら子供達は休み時間を目一杯使ってドッジボールを興じてたわけだ。

必殺技を多用する

必ず殺すっ・・・と書いて必殺技。子供は何にでも名前を付けて必殺技にしてしまう。理由はかっこいいから。子供にとってかっこいいに勝る物無し。ドッジボールでも様々な必殺技があった。いくつか当時を思い出しながら紹介したい。

その1:回転投げ

何か名前があったような気がするが思い出せない。これはボールを持ったまま、横に回転しその遠心力で球のスピードを速くする必殺技。ハンマー投げをイメージしてもらうと分かりやすい。しかし持っているのは軽いドッジボールで小学生に回転した時の安定感があると思えず、どう考えても無意味な回転でしかなかった。

しかしここぞ、という時に繰り出すのだ。なぜならかっこいいから。

その1:ヒグマ落とし

この必殺技は当時テレビで大人のドッジボール大会をやっていた時に見たものだ。(当時はブームなので大人の大会もあった)

これはとても難易度が高くてボールを持ったまま前転をしその勢いで投げる技である。失敗すれば自分が死んじゃうんじゃないかというくらいの大技だ。まさに必殺技。

しかしこれができる小学生はさすがにいなく、僕も何度かチャレンジをしてみたが全く無理だった。ボールを持って前転するという危険きわまりないこの投げ方を極めようとする子供はさすがにいなかった。

その3:ローリングサンダー

これは僕のオリジナルの必殺技。両手でボールを持ち、頭の後ろからスローインをするようにボールを放つ。その時にボールをこするように回転をかけるのだ。

山なりにカーブのかかった弾のスピードはすごく遅い。相手は油断して余裕でキャッチしようとするが、回転が凄すぎて手を弾くのだ。卓球のカットに近いかもしれない。

スピードを速くする方向の必殺技にしなかった僕の広い視野を褒めてあげたい。

時にレアキャラとして校長先生が混ざってきたこともあった。普段、終業式など行事の挨拶時しか見ない校長先生。校長先生自身も生徒ともっと触れ合いたかったのだろう。ネクタイをしめたまま急に混ざってくる事が何度かあった。いい光景だ。

そして校長先生はおそらくバレー経験者だったように思う。なぜなら飛んできたボールをいちど自分の上にトスをし、ボールをキャッチしていたからだ。

何、そのテクニック。当時の僕らからすればまさにラスボス感あふれていて、校長先生が混じってきたらテンションが上がったものだ。

しかしすぐに低い球に弱いという弱点が発見され、それ以来ラスボスからスライムレベルまで格下げした。

とまあ、とにかく猫も杓子もみんなドッジボールをしていたのだ。昼休みの1分1秒も惜しむくらいに。

クラブの時間

ちょうどその頃、週に1時間だけクラブの時間というものものがあった。これは自分で好きなジャンルのクラブを選んで活動するかなり自由度の高い日1時間だった。

囲碁や将棋クラブ、読書クラブなど文化的なクラブのほか、もちろん屋外で遊ぶ体育系のクラブもあった。

しかしなぜかドッジボールクラブはなかったのだ。

ホットなドッジボール熱にうかされた子供たちは皆で先生に嘆願した。僕もその一人だった。

かくしてその熱意が先生に伝わり、次の4月からドッジボールクラブが晴れて正式にクラブの1枠として承認されたのだ。

これで昼休み以外でもたっぷり一時間ドッジボールができる。

学校は歓喜の声に溢れかえった。

・・・しかし平和は続かない。

4月までの間にスラムダンクが始まったのだ。空前のバスケブームが起こる。

ドッジボールをしていた子供たちは内定をブッチするように全員バスケットボールクラブに入った。ドッジボールクラブには数人しか入らなかった。

ブームとは恐ろしいものである。

また熱いドッジボールブームが訪れて大人達もやるようになったら、オリンピックの正式種目になる未来もあるかもしれない。

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