ラーメン屋さんで公開処刑された話

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昨日、コンビニでとあるカップラーメンを見て思い出した。

実際にあるお店の味を再現したタイプのカップラーメンだ。

大阪に住んでいた頃。

関西をメインにチェーン展開しているラーメン屋さんへたまに訪れていた。

調味料の横にアンケート用紙が置いてある。コピー用紙に印刷され、はさみで雑に切られた手作りのアンケート。

アンケート立てに貼られたシールに目をやると

「アンケートを書いていただいた方、毎月抽選で10名様にラーメン一杯無料!」

と書かれていた。

毎月10名。これは結構当たりやすいのではないか。僕はそのラーメン屋さんへ行くたびにアンケートを書いた。

ある日、見慣れないアドレスからメールが届いた。

おめでとうございます!抽選の結果当選いたしました!注文時にこちらのメールをスタッフに見せていただければラーメン一杯無料となります!

どうやら、いつぞやのアンケートが当たったらしい。

デートでクーポンを使う男に幻滅した、というような記事や投稿を読んだことがある。

そもそもデートなど起こり得ないが、歳を取ってから僕もクーポンを使うことに抵抗がある。仕事柄、クーポン発行の裏側など、マーケティング戦略的な面が透けてしまうからかもしれない。

しかし、当時の僕にはそんな概念はなかったのでもうウッキウキでラーメン屋さんへ行った。

注文と同時にケータイのメールを店員さんに見せる。

すると、店員さんはお店中に響き渡る大声で

「アンケートにご協力いただき当選されたお客様のご来店です!おめでとうございます!ラーメン一杯無料です!」

嘘だろ。

何度か飲食店で知らない人の「今日はこの方の誕生日です!」というようなシチュエーションに遭遇したことはあるけど、こっちは何もおめでたくないからな。アンケート書いただけだ。

周りのお客さんもなんだなんだ?と言う顔はしているが拍手など起きるわけがない。笑顔で拍手しているのは店員さんだけだ。

今すぐこの場で腹を切りたい。無と化したい。時間を戻したい。公開処刑とはこの事か。

そのまま肩身の狭い思いでずるずるとラーメンを食べ、すぐにお店を出た。

もちろん二度とそのラーメン屋さんに行くことはなかった。

そのお店のカップラーメンがコンビニに置いてあったのだ。相変わらず繁盛しているらしい。まだあのアンケートをやっているのだろうか。

久しぶりに食べてみたら恥ずかしい味がした。

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